Friday, March 4, 2011

カットスロート -その2

ブログの統計を見ていたら、前回のカットスロートのポストが日本の皆さんから何度もクリックされたようなので、もう一度カットスロートのポストをやりたいと思います。実は、前のポストだけでは、カットスロートの思い出や写真の半分にも満たない。やはり、アメリカ西部のネイティヴだからでしょう。ある亜種は絶滅したり、再発見されたりなど、またはある地域では、数の減少が叫ばれている、そんな記事が釣り雑誌にしばしば掲載されます。 そんなニュースの代表例はイエローストーン・カットといえるでしょう。イエローストーン川と湖水域にのみ存在する種類です。写真はイエローストーン公園内のフィッシング・ブリッジ(次の写真)にあるディスプレイです。書いてあることは、詳しく覚えてないし、この写真からは読めませんが、要は、イエローストーン・カットは、希少種であり、また地域の生態系に様々な影響を与えているということです。グリズリーやビーバーなどの野生動物、写真のようなハゲタカなど野鳥の食料になるからです。しかし、前回書いたように、何者かがイエローストーン湖にレイク・トラウトを違法に放流したので、イエローストーン・カットの数は減少の一途で、今盛んにレイク・トラウトの駆除運動が行われているのです。 さてフィッシング・ブリッジとは? 御覧の用に、かつてはこんな感じで誰もが橋の上からカットスロートを釣っていたようで、しかもこの流域はちょうど産卵場所なので、これが、個体数の激減を招いたわけです。いつからか正確に覚えてないのですが(60年代か70年代?)、さすがにこの釣り方とこの橋の上下での釣りは禁止になりました。徐々に個体数は回復してきたけど、そのツケは大きかったうえ、上記のレイク・トラウトの件によって、今では、釣り人も環境・地域生態系の学者もこれからどうなるのか見守っているのです。



しかしこのブリッジは今では、魚を観賞するのに最高の場所です。大きい川をゆっくり泳ぐ個体を見ると、守ってあげたい気持ちになりますね。といいつつ、手がすべったふりをして、ドライフライを落としてみたい衝動にも駆られましたが。私の技術とカメラでは、魚の影を橋から撮影できませんでした。

公園内ではしばしば50cm以上のカットの釣果が報告されます。しかし、こんな生き残りの大物を狙うのは、かなり辛抱強い釣りだそうです。

さてそれでは、前回載せられなかった、カットスロートの写真の紹介です。

こんなかわいいコから、

こんないかつい顔まで、


そしてストリーマーでの格闘まで、本当にカットスロートとの思い出はたくさんあります。
実はこれは、レインボーとの交雑種カットボー(CutthroatのCutとレインボーのBowをもじって)です。レインボーとカットスロートは遺伝子が近く、繁殖期も重なるので、しばしば交雑してしまい、カットボーは繁殖能力がないので、これも人間が招いたカットの減少の原因なのです。でも、レイクトラウトは嫌いになれても、レインボーは嫌いになれませんね。もちろんカットボーも。ギャラティン川で、ホッパーにライズしました。


2009年の誕生日はカットスロートのおかげで、最高の思い出になりました。小さな山岳渓流をウェット・ウェーディングして、いつもの淵に辿り着いたら、何か異様な空気を感じた。なぜかその日に限って、川に沿ってハチが大量発生していたのだ!!そして淵からは、そんなハチにジャンプできないトラウトのフラストレーションを感じた。私が感じたのは、ハチの飛ぶ様子と水面の様子のまさしくBUZZだったのだ!!なのでハチのイミテーションをキャストしたら、入れ食いが続いて、淵の真ん中からは33cmのカットスロートは最高の誕生日プレゼント!!


そしてさらにおおきい38cmのカットは最高のディナーだった!!
またしてもハチ!!
「カットスロートは簡単に釣れる」、「何にでもライズしてくるバカなトラウトだ」、なんて言う、知性と感性のカケラもない釣り人もいます。「なら公園内の50cm超の固体は簡単なの?」と聞いてみたくなります。カットスロートはフライフィッシングの楽しさを教えてくれる純粋なトラウトですね!!

彼らが夏にライズする光景を想像すると、今からもうワクワクしてます!!

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