Friday, March 11, 2011

ビッグホーン川へ

釣行の前日に日本からなんと悲惨なニュース・・・・・・・・・・・
仙台での大地震のニュースをインターネットで知りました。こちらの友達が私の実家は大丈夫か、などと心配してくれました。モンタナは内陸部なので津波の心配はありませんが、”対岸の火事”などとは決して思えません。神戸以来の大災害ですし、また関東一円にも恐ろしいほどの揺れがあったと読みました。出発前に栃木県の家族に連絡を取ります。皆様の無事を祈っております。
________________________________________

12日から、ガイドの講習会を兼ねてBighorn (ビッグホーン)へ一週間ほど釣りに行きます。

まず釣りの前に、地理的、歴史的なことをぜひ紹介したいです。まず私が住むモンタナ南西部(リヴィングストン、ボーズマン、イエローストーン公園を含む地域)から車で、2時間東へ向かうと、少しづつ標高が下がり、また山や森が減り、最終的には川沿いにしか木が生えない大平原になります。降雨・降雪量もモンタナ西部を比べてかなり低いので、空気も土地も乾燥しています。日本の日本海側と太平洋側がさらに極端になった感じと言えるのではないでしょうか?この何もない大平原を運転していると、あまりにも退屈になるときもあります。

地域の歴史としては、あのカスター将軍が討ち死にした戦地を含み(リトル・ビッグホーンと呼ばれる)、記念碑、墓、博物館などもあります。ビッグホーンはクロウ・インディアン居留地内を流れているので、酒は販売されておりません!!(私はカナディアンウイスキー持参!!)モンタナだけでなく、どの州においても、居留地内の釣りや狩猟に関してはいろいろな規則や取り決めがあるのですが、ビッグホーンは州と部族の間で合意に達して、今ではモンタナの公共の川なので、モンタナ州のフィッシングライセンスを持っていれば誰でも釣れます。

ここからスタート。Afterbay(アフターベイ)ダムです。

ビッグホーンはワイオミング州から北のモンタナ州に流れてくるので、数年前水量を巡って州の間で裁判沙汰になったそうです。というのは、アメリカ西部のほとんどの州で2000年代は暑い夏と雪が少ない乾燥した暖冬が続き、貯水湖やそこから放出される川の水量が減り、釣りだけでなく、周辺の農業にも大打撃を与えたのでした。トラウトの個体数が減少した河川もあるようです。ビッグホーンもその影響を受けたようで、上記の裁判沙汰については、釣りやキャンプなどのレクリエーションと農業への灌漑に関わる水量とダムの放水量を巡って綱引きになっていたらしいのです。

しかし!!ここ2,3年の冬の間たくさんの雪が降るようになり、夏も異常に暑くはなってないので、各河川で水量が戻り、魚の個体数も回復の兆しで、釣果も安定してきました!!上記の裁判は、両州とも忘れてしまったようです。

ある日のビッグホーンでまあまあそこそこのブラウン。

「ビッグホーンはジャイアント・スプリング・クリークだ」、つまりリヴィングストンのアームストロングやネルソンが大きくなったヴァージョンだ、という人がいますが、私の意見と経験ではどうでしょうか?確かに上の写真のように、ブラウンの体色はスプリング・クリークのものですよね。ミッジ、スカッド(水生甲殻類=淡水エビといえますか?)、水生ミミズ、カジカが豊富なのも共通です。これらのフライを使っていると、マディソンやイエローストーン川に比べて簡単に”釣れちゃう”というのが本音ですが・・・・

そしてその名声のため一年中続く人の群れ・・・・・

まあ、今の時期はそれほど混み合っていないはずです。ミッジのハッチでドライフライに反応があるかどうかは疑わしい・・・・・・・自らデザインした必殺スカッドだけで充分だろうと思います。
個人的に実験したいのは、スカッドやその他のニンフを釣るときのインディケーターです。今まではこのウキを使ってました。ちなみにこの製品はプラスチックの風船で、オモチャに見えるかもしれないけど、浮力と反応は業界最高で、壊れることはほぼありません。取り付け・取り外しも簡単です。しかし、取り付け方のためリーダーが すぐよじれてしまうのが、私個人的な問題点なのです(写真はリーダーではなく、色の対照になるため黒のスレッドを通してみました)。


そこで、今シーズンは、この製品を試してみたいと思います。「軽いから浮力があって、キャストするとき空気抵抗が少ない」というのが売り文句なのですが。昔ながらの発泡スチロールですが、今までの物より固めな感じがします。リーダーをチューブで押さえ付けたり、あるいは一日中ウキ釣りニンフをやるなら、リーダーをチューブに通してからウキにはさむこともできます。大きいのと小さいのを買いました。小さい方は、サイト・ニンフや小さいドライフライを遠くへキャストするときのインディケーターにもなるでしょう。



楽しい釣行になることは間違いないでしょう。

ビッグホーンはマディソンやイエローストーンに比べてかなりゆっくりなので、ドリフトボートからの釣りが初めてのアングラーには最適の川だと思います。一年中オープンで、ダムからの放水なので凍りつくことも、春先の雪代もありません。逆に言えば、マディソンやイエローストーン川が氾濫しているときは、ボーズマンやリヴィングストンのガイドの行き先にもなります。
かなりの辺境地なのでインターネットの電波があるかどうかは疑わしいのですが、最新情報によると、ワイアレスがあるそうです!!??しかし携帯電話の電波はないとのこと・・・・・・・

No comments:

Post a Comment