Thursday, February 24, 2011

ギボン川

いや~~~寒い寒い!!マイナス20℃くらいにまで冷え込んでます。この冬最後の寒波だと希望しております。暖炉にくべる薪は充分買ってあるはずです・・・・・・・・ 3月初めに寒さが和らぐまで釣りにはとても出かけられません。
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さて、それではまた”好きな川”シリーズをポストしたいと思います。今回は日本ではあまり知られていない川で、かつイエローストーン周辺を訪れるアングラーの間でもしばしば見落とされる川についてです。

イエローストーン国立公園内を流れるギボン川はファイアーホール川とともにマディソン川を形成する。下の写真はギボンとファイアーホールが交わってマディソンの頭であるMadison Junction(マディソン・ジャンクション)で右奥に続いて行くのがファイアーホールで、左奥に続いて行くのがギボンである。

ギボン川もファイアーホール同様、大きな滝があり、観光の名所でもある。たくさんの人々が訪れるため、今現在、ギボン川に沿った道路は大規模改修工事の真っ只中。

ギボン周辺の河川と湖沼はアラスカとカナダを除く北米において、極稀な自然繁殖のグレイリングを宿す釣り場である。

また、たくさんのブルック・トラウトもいる!!

そしてもちろんレインボーもブラウンも存在する。


ギボン川もファイアーホール川と同様に、マッチ・ザ・ハッチを楽しめる釣り場です。しかし、マディソンとファイアーホールの人気のおかげで、ギボンはしばしば見落とされているのです。そして、トラウトの個体数はファイアーホールより少ないかもしれませんが、その代わりにトラウトのサイズは大きめです。さらに言えば、ギボンはファイアーホールより流れがゆっくりなので、しばしば”5kg”ものブラウンが報告されます。そんな化け物ブラウンはある特殊なハッチと神経をすり減らしながらのストリーマーによって上げられています。
バッファローや鹿や野鳥に囲まれながらのハイキングと釣りを楽しみたいなら、ギボンは最高です。上記の改修工事のせいでウェスト・イエローストーンからのアクセスは大渋滞になります。逆にリヴィングストンからはもっと簡単かつすみやかに行けます。日本の人里離れた渓流とアメリカ開拓時代の山男の生活を同時に経験できるギボンをぜひガイドしたいと思います!!

Tuesday, February 15, 2011

デピューにて

昨日ヴァレンタインズ・デイにデピュー・スプリング・クリークへ向かいました。
釣りの前に最近の天気をレポートせねばなりません。土日は風が強く(風速80kmまで!!)恐ろしいほどで、日曜の朝には、暖炉の煙突の屋根から突き出ている部分が吹き飛ばされて庭に転がっているのを発見しました。昨日は日中それほどでもなかったけれど、夕方になるにつれまた強風になり、今でも唸りを上げてます。その点では良い選択をしました。デピューでは、もう何度もお伝えしたように、アームストロングやネルソン同様、1日分のアクセス料金を払わねばなりません(今は1日40ドル)。しかし、マディソンやギャラティン川へ運転するガソリンと時間を考慮すると、結局同じ。またお昼は家に戻って来て簡単に食べられるし、久しぶりにデピューをやってみようと、なったわけです。

今の時期でのハッチは期待していませんでした。もしやや曇りで風が無かったらミッジが出るかもと思いましたが、ニンフなどでゆっくり釣るだろう、と予測してました。午前中クリークを共有したお友達はこんなカワイイ子ばっかり。

まあ、とにもかくにも、始めて30分前後に今年初のブラウントラウトが来た!!42cmくらいですが、やはりスプリング・クリークのトラウトは時期に関わらず丸々してますな~~。

そうとううれしかった様です・・・・・・・・
バイバイ。


釣り続けていると、またしても大きな当たりが来て、今度はちょうど同じ大きさのレインボーだ!!産卵する個体なのか、さらに丸々してますね~~~。

面構えも、色合いも、斑点も最高でした。

さらには、な、な、な、な、なんとホワイトフィッシュも釣ってしまった!!ちょうど下にポストしたばかり!!スプリング・クリークで釣ったのは初めてです。デピューがイエローストーン川に流れ出すちょっと上流を釣っていたので、産卵期のレインボーとその卵を追い掛けて、川から上がって来たのでしょう。

いろいろ実験と観察するため、午後は動き回りました。まあ数は出ませんでしたが、誇れるトラウトを釣ったし、クリークについていろいろ習ったり確かめたりしたので(ガイドの機密事項!!)、充分楽しんだし、お金を払った価値はあったと思います。3月にもう一度行こうと思います。そのときはミッジと春のメイフライが出て来てくれれば、と願っています。

デピューだけでなく、(もうポストしましたが)ネルソンやアームストロングについても、何か情報が必要だったり、質問がありましたら、何でも聴いてください。

Friday, February 11, 2011

ホワイトフィッシュとは?

お知らせ。

ブログリストや私のプロフィールに見られるよう、フライ販売専用ブログ=オンライン・カタログを作りました。店の名前は"Fishy & Catchy Flies"http://leftytyer.blogspot.com/ です。
Lefty Tyer、つまり左利きのフライタイヤーですね。 春から牛の人工授精やガイドなどでいそがしくなるまで、この辺で誰か買ってくれればいいな、くらいの感覚で。副業と言えるのかどうか。注文が着たら、それに応じて巻いて送ると。
実は、最近昔ながらにスタッフ自らがフライを巻いたり、いろいろ新しいパターンを開発して売っている店は少なくなっています。最近では、大手のフライ製造・卸売り会社が、フライのサンプル(一般的なパターンと契約タイヤーからの新しいパターンなど)をインド、スリランカなど発展途上国の工場にマテリアルと共に送り、それらの国でかなり安く巻かれたフライを買い取り、アメリカ内の各々のフライ店に卸売りしているのが現状なのです。フライ店ではもちろんもうけが出るような値段で売られているのです(小さなドライでもニンフでも2ドル前後か、それ以上)。そこそこのマテリアルが使われていればまだしも、1ドル以下で売られているフライはたいてい劣悪なマテリアルで巻かれていて、見た目はまあまあでも、すぐ使い物にならなくなるそうです。ボーズマンやリヴィングストンの店何軒かに私のフライを見せて回ったのですが、「確かにいいフライ巻いてるね~~でも・・・・」という感じで、買ってくれたのはほんの一部のスタッフのみ。買い付け、支払い、書類等が面倒くさいのでしょうね。ですから私はOld Timer(オールド・タイマー=懐古主義者、時代遅れの人)にこだわって、フライ巻きとフライ開発も釣りの一部だ、と頑なに思うので、自らのフライを公開して販売することを決意したのです。
日本のフライ開発は皆さんのニーズがあるだろうし、ある部分ではアメリカより発展しているでしょう。しかし、もし私のフライの写真が気になったら、お気軽に質問してください。もし、購入されたい場合はどうしましょう?クレジットカードを受け付けるほどハイテックではないので。そうですね、ドラゴンボールとか北斗の拳の中古単行本に現金2千円か20ドル札をはさんで、お土産・雑誌とでもして送ってくれませんか?半分冗談ですけど!!
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さてニュースが長くなりましたが、2月に入って1月より寒くなって、釣りに行く気分になりません。快晴で無風など望みませんが、少なくとも寒さか風のどちらかが和らんでくれないと。なので、レポートもないし、ネタも少なくなってきました。でも、くだらないポストをするには逆にいい時期かもしれません。


さて、ホワイトフィッシュとは?
一応トラウト・サーモンの仲間に属するらしいのですが、詳しい学術的な分類は知りませんし、興味ありません。ただモンタナのネイティヴなのだそうで、イエローストーン国立公園内ではキャッチ・アンド・リリースが徹底されています。しかし、ほとんどのフライ・アングラーにとってはいわゆる外道として忌み嫌われています。食べるにしても、燻製にすればなんとか食べられるレヴェルなのだそうです。引きが強い(後述)からスポーツの意味ではいいじゃないか、と言う人もいるし、ボウズを免れる言い訳になるのも事実なのです。私は暴力的に怒ったり投げ捨てたりはしませんが、やはりできれば避けたいですね。まず口の構造がトラウトと違うようで、フライが深く強く刺さるようで、外すのに一苦労するのです(バーブをつぶしてあっても)。フォーセップで抜き取ろうとすると、フライが壊れることもあるし、またそのためには魚体を触らねばならず、トラウト、特に日本のヤマメを一度でも触ったことがあるアングラーなら、そのザラザラ・ヌメヌメのウロコは気持ち悪いのです。そして何より気持ちの問題が重要。ホワイトフィッシュは引きが強く(後述)、まず深みに潜ろうとするので、「ブラウンか!!??」と興奮してしまうのです。しかしいざ上がってきたら、黄金の腹ではないからブラウンではないと理解し、逆にエラがピンクだから、「じゃあレインボーか・・・・」と思ったら、最終的にはホワイトフィッシュでがっかりするという、二段落ちなのですね。




その最たる例。イエローストーン公園への晩秋の釣行のある日、明け方一番にマディソンで釣り始めたときのこと。産卵のため溯上してくる大型トラウトを狙うため、朝まだ薄暗いし大型ストリーマーを引っ張ってみよう、そして保険にエッグをドロッパーにしようと、決めて、ほんの何投目かにチョンチョンとつついてる感じが来た。下流にストリーマーをスイングしていたので、衝動を抑えてあえて合わせなかったが、突然ガツン!!!!と来て、一気にバッキングラインまで引き出された!!「なんだ~~~!!まさか30インチのブラウンかぁ~~!!ロッドが折れてでも上げてやるぞ!!」と思って下流に引きずられながら、ラインを巻き取ったが、また引き出されていく。その繰り返し。あまりにも直線的な走り。さすがにおかしいと思い始めた・・・・・「スレかな?」と思い始めた。しかし、トラウトならそこそこの大きさだろう、スレでも誇りを持てる、と思って、なんとか浅瀬に引きずり込んだら、上記の"二段落ち"が待っていたのですね・・・・・・・・・・・・・ ドロッパーのエッグ(黄色い点)が背ビレに引っかかったから、あんなに直線的に走ってバッキングまで引き出したのですね。他の釣り人が現れる前だったのが唯一の救いでした。さすがにこのときはポケットナイフで刺し殺したい衝動に駆られましたが・・・・・・リリースしました。

ホワイトフィッシュを紹介したついでに、もうひとつ外道種も紹介しちゃいましょう!!
Sucker(サッカー=吸い付き魚?)と呼ばれる川底に潜むコイ科だそうです。いやぁ~~これは本当にヌメヌメしていて、背ビレへのスレにも関わらず抵抗せずにユラユラ上がって来るのが気持ち悪かった!!実はこれ、アームストロング・スプリング・クリークで引っ掛けたのですね。おそらくイエローストーン川から、レインボーの産卵を追い掛けて浸入し、文字通りエッグをSUCK(吸いつく)していたのでしょう。ある意味レア物かもしれませんね。

気温が上がって釣りに行けますように。リヴィングストンは常に風が強いので、風が収まることはあまり期待しませんけど。次はフィッシングレポートできればと思います。
じゃあまた、フライの販売カタログをアップしてみます。

Saturday, February 5, 2011

ファイアーホール川:奇妙な川と複雑なハッチ-その2

6月27日、午前中またイエローストーン公園内のマディソンを釣って、この日もカディスのハッチを充分に楽しんだ。川の真ん中までウェーディングしつつ釣っていたが、フライとリーダーを換えたいと思って、岸に戻ろうとしたら、胸より深い場所に踏み込んでしまい、水をウェーダーに飲み込んでしまった!!なので、トラックの上でまず乾かす間、何もないフリして、本を読んで過ごした。ガイド失格ですね。これからは気をつけます。


昼休みに買い物はもちろんだが、前日の奇妙なカディスについて質問したくてBlue Ribbon Fliesによった。幸運にもクレイグさんが店内のベンチでフライを巻いていたので、デジカメのスクリーンを見せて質問した。「このカディスは何ですか?昨日どうも不思議な経験をしたので。」

Muleshoe Bendで釣ったことと、本を読む限りこのサイズのカディスはGlossosoma(グロソソマ)かな?、そこそこ反応があったし、とも説明したが、クレイグさんは親切にもタイイングを中断して、自らのハッチ研究本を見せて説明してくれた(ちなみにその本は既に廃盤で店においてある物は超プレミアム!!)。私が出くわした奇妙なカディスはHelicopsyche(ヘリコサイキ)だったらしい。そして、ヘリコはファイアーホールでも局地的にハッチするらしい。以下本から暗記した特長の抜粋。
  • サイズ20から22。
  • 黒から灰色の羽とアンバーの体色。
  • ファイアーホールで水温が高めのとき、Muleshoe付近でハッチする。
  • 大量にハッチする。
  • 釣り人に多大なフラストレーションをもたらす!!
  • 上流へのキャストは無視される。

全て当てはまっていた。Glossosomaは同じサイズだが、ボディーは黒のダビング、だから前日の懐疑的なライズばかりだったのだ!!クレイグさんのお勧めで茶色とアンバーのダビング(ちなみにこのZelon Dubbingは細かく切られたZelonとヘアーズイアーのミックスで、光沢とシュワシュワ感を表現できる最高のマテリアルです)を買ってモーテルに戻った。

釣行用携帯タイイング・バッグにまとめた道具とマテリアルを使って、ちょうど南アフリカでのワールドカップをテレビで 見ながらフライを巻いた。

X CaddisのHelicopsycheヴァージョン。 ボディーは上記の二色のダビングを半々に混ぜ合わせた。
そして夕方、一般の観光客が公園から街へ戻るタイミングを見計らってからファイアーホールへ向かった。ちなみにこの計画と時間帯は運転でも他の釣り人を避けるためでも大変有効!!積み重ねた経験のおかげです!!
Muleshoe Bendに近づいたら前日同様、ライズが始まっていた。満を持してヘリコ・パターンをキャストしたら、一発目にそこそこのブラウンが来た!!

あまりにもはまり過ぎていて、セルフ・タイマーせずにいられなかった!!

この日の最大のキャッチはちょうど12インチ=30cmのレインボー。

最後のトラウトを合わせたあと調べてみたら、釣りまくったおかげでTMC102Yのギャップが広げられていた!!!!

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6月28日の夕方も同じくMuleshoe Bendへ行った。この日はWhite MillerもHelicopsycheも両方のハッチがさらに強かったので、ライズは至る所にあったが、ナチュラルとの競争は厳しかった。そこそこトラウトを動かしつつ、ほんの数匹上げたりだったが、最後の最後に私の神経と合わせが無事耐久したようで、12インチのブラウンを上げた。うれしいと言うより、ホッとして倒れそうになった。サイズに関わらず思い出深いトラウトである。
山の向こうに太陽が沈み、もうフライを目で追えないし、トラックまでの道中もおぼつかないので切り上げた。しかし川は流れ、カディスはハッチし続け、トラウトはライズし続けていた。当時の私の長髪を引かれる思いをしつつも、この詩的な光景を後にした。

ファイアーホールのトラウトは小さいけれど、水生昆虫学とマッチ・ザ・ハッチの意味では、 リヴィングストンのスプリング・クリークやアイダホ州のヘンリーズ・フォークと比べても同等でしょう。しかし時折予測不可能また新種の水生昆虫がしばしば発見されると言う意味ではそれらを上回っているのではないでしょうか。また、下記のポストのようにバッファロー、狼、コヨーテなどの野生動物、そして間欠泉に囲まれながらのフライフィッシングはどこでも経験できる訳ではありません。
イエローストーン国立公園内の河川を経験したいなら、ぜひファイアーホールをリストしておいてください。

Thursday, February 3, 2011

ファイアーホール川:奇妙な川と複雑なハッチ-その1

イエローストーン国立公園内のファイアーホール川は、「地球上で最も奇妙な川」と呼ばれている。まず、公園南西部には間欠泉が多く、たくさんの観光エリアである。釣り人は観光客とバッファローなどの野生動物に囲まれながら釣りを続けるのだ。そして、その栄養豊富な温泉が流れ込むから、メイフライやカディスの固体が豊富で、つまりトラウトの個体数も多いのだ。私は滅多に観光のために車を停めて写真を撮らないので、ファイアーホールの景色の写真はこの滝のみ。秋にはヘブゲン湖から産卵期のトラウトがマディソン川を溯上し、この滝まで上がってくるのだ。


ファイアーホールのトラウトはその豊富な個体数のため、生存競争が高く3~4年周期で世代交代するそうなので、ほとんどのキャッチは10~12インチ(25~30cm)くらい。いわゆる”尺物”が釣れたらうれしい、という感覚は日本の渓流と同じですよ!!もちろん生き残りの大物もしばしば報告される。ブラウンとレインボーが半々に存在すると言える。
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ファイアーホールが釣り人を集める理由は、まずその豊富な水生昆虫によるドライフライでの”マッチ・ザ・ハッチ”がシーズンを通して期待できること(注意:夏場は間欠泉のおかげで逆に水温が高くなり過ぎてしまうので、魚を休めてあげましょう)。そして、それらの釣り人が期待を外されて泣かされて帰る理由は、ファイアーホールのハッチは困難かつ複雑であること。地元のフライ店やガイドなども毎年いろいろなことを習って、新しいフライ・パターンを研究しているのだ。
私自身の、そんな複雑なハッチとそれを乗り越えた貴重な経験を二回に分けてポストしようと思う。昨年の6月末の釣行で、26日、27日、28日と三日連続で午前中は公園内のマディソンでカディスとPMDのマッチ・ザ・ハッチで爆釣して、午後はマテリアルを買ったりとかモーテルで昼寝して、夕方ファイアーホールのMuleshoe Bend(川がラバの蹄鉄のように曲がるセクション)に向かった。ここはファイアーホールの全体でも、最も有名かつ釣り人泣かせの典型的な場所だ。トラウトは写真左の岸に沿った深い流れに潜みそこからライズする。まず左岸に立って、あるいは膝をついてストーキングしつつキャストしても、たいていラインとリーダーの影やドラッグなどで、トラウトに相手にされない。写真の右岸に渡ることも可能で、そこから左岸まである程度ウェーディングできるが、まず溶岩から形成された川底は、普通の川の石や岩などの川底とは違うので一歩づつ注意が必要である。そして、いざ右岸から左岸へキャストすると、川の流れは速くないからメンディングとドラッグ・フリーを行うのは簡単に思えるが、たいてい写真手前=私が立ってる側=の山から、写真奥へ向けて”山おろし”が吹いているのだ。風が止んだ一瞬にキャストとメンディングするか、逆に風を利用してアップストリーム・キャストでなんとか対応できる。私はいわゆるバンク・フィーダー(Bank Feeder=岸際で捕食しているトラウトのこと)に反対の岸からドラッグフリーでフライを流す釣り方が好きだ。

さて、その昨年の6月末には、このミュールシューでもマディソン同様、White Millerと呼ばれる大き目のカディス(サイズ14)がハッチしていた(写真はマディソンにて)。


情報通り、またこの大きなカディスが宙に舞っているのを見えない人はいないであろう。そして日が暮れるほど、たくさんのトラウトがライズしていた。私の選択は当然X-CaddisのWhite Millerヴァージョン。
しかし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たいして風も強くなく、確実にドラッグ・フリーでライズにキャストしているのに、まったく無視された。それでもトラウトは何かにライズし続けていた。何かおかしい、マディソンで午前中同じハッチであんなに釣ったのに・・・・・・・さすがに耐え切れず、水面に何が流れているのか向こう岸に行ってみた。なんと小さなカディスが大量にハッチしていた!!
聞いてないよ!?しかも、White Millerより大量にハッチしていた。トラウトはこのサイズ20~22の小さなカディスにライズしていたのだ!!!

とりあえずボックスにあった小さなカディスを結んで、釣り始めたら、やっとトラウトが私のフライを見始めた。ライズとゆうより、見に来ただけ、口で触ってみただけ、なんかそんな懐疑的な動きを観察した。なんとかこの小さいブラウンを上げたけど・・・・・・・・

その小さなカディスのハッチと私のフライへの懐疑的なライズは夕暮れまで続いた。もう一尾ブラウンを釣ったけれど、なぜか腑に落ちない。ただの小さなカディスと小さなイミテーション以外の『何か』があるのではないか、そう思って、泣きはしなかったが、『何か』が気になって仕方がなかった。

これは、この奇妙な経験の第一歩に過ぎなかった・・・・・・・・・・・
後半へ続く。