Sunday, March 20, 2011

ビッグホーン釣り合宿

ビッグホーン川での7泊8日のガイド講習会から帰ってきました。インターネット回線があったので、朝晩日本の大地震についてニュースを読むことができました。被害の規模が毎日更新されるたび、驚きと悲しみで一杯になり、さらには福島の原発がとても危険な状況にあるということで、栃木県の実家はもちろん、日本全国へのさらなる被害を心配しております。皆さんの無事と事態が解決に向かうことを心から祈っております。
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さて、スイートウォーター主催のガイドの講習会は大変有意義な経験でした。知ったかぶりをするまでもなく、私はガイドになる動機と目的が既にはっきりしているので、いろいろ習ったと同時にむしろ復習となる題目もありました。応急手当やキャスティング専門のインストラクターもいらしたことは特別な経験でした。私も含めて受講者は9人でしたが、各々の動機・目的・経験・年齢・性格も異なるうえ、インストラクターも含めて全員初対面だったので、状況はすでに”ガイド当日”にお客様に会うときと同じですね。少なくとも私はそういうイメージを自分の中で作り上げました。
我々が過ごしたロッジは”コットンウッド・キャンプグラウンド”で、大変快適な場所です。日本からお越しの皆さんをビッグホーンでガイドするなら、ぜひここに連れていきたいと思います。主催者側が食料を用意したので、ロッジの台所で朝晩は調理し、お昼にはサンドイッチを準備しました。いうなれば私個人の格安釣行の豪華ヴァージョン!!私は早寝早起きで朝食の準備を進んで担当しました。

何日か一緒に過ごして、インストラクターと受講者の間、また参加者全員の間の関係が徐々にスムースになっていきました。


ガイドとお客さんの役作りをして、ボートをこいで、流れを読んだり、フライを変えたり、意図的にガイドに文句を言ったり(冗談ですけど!!)など、インストラクターからガイドとしての経験・出来事を聞いたりなど、お互いたくさん学びました。そして釣りの方は・・・・・・・
他の州からはるばるやってきた受講者がほとんどで、彼らはもちろんモンタナもビッグホーンも初めてだったので、私は彼らがもっと釣るべきだと控え目に釣りをしていたら、あららやってしまいました。手応えたっぷりの45cmのレインボーを釣りあげました。

同じく45cmクラスのブラウン。これらは参加者全員のキャッチの中でもトップクラスでした。“地の利”とでも言えるでしょうか・・・・・・・・

最後の日の昼食は川原でサーモンをグリルしました。風が強かったけど、サーモンは最高でした。

帰途の前にみんなで集合写真。

さて、私の一番の目的であったボートの漕ぎ方は大変改良され、「なんだ簡単じゃない?」と自信を持てるようになりました。自転車を乗るのと同じ、あるいはフライキャスティングでも人工授精でも、要は筋肉に覚えさせることなのですね。さらにビッグホーンに一週間以上過ごして、いろいろポイントを習ったので、これからはビッグホーンもガイドできる自信があります。マディソンやイエローストーンなどの速い流れの大河を得意とする私にとってはビッグホーンはゆっくり過ぎます。しかしこれからはほとんどの川が雪代の氾濫で釣り不可能のときのオプションとしてビッグホーンも釣ってみようと思います。
また、今回自分を誉めてもいいかな、と思うことは、忍耐強くなったことと人付き合いが上手になったことを自ら証明したことでしょう。ガイドとは釣りではなく、お客様に楽しい環境を提供するサービス業なのです。上記のように、参加者それぞれの動機・目的は異なり、中には「フライフィッシングをうまくなりたいから・・・・」などと言う初心者も何人かいました。「ガイドのウンチクより、やっぱり大物を釣りたい!!」と傾いていた参加者もいました。また「せっかくモンタナに来たんだからやっぱり楽しまないと!!」と私以外の8名は毎晩夜遅くまでビールに興じていました。私は、付き合い悪いと思われてもかまわず、毎晩10時に持参のウイスキーを切り上げ、毎朝5時に起きて、嫌な顔ひとつせず、彼らが残した空き缶を片付け、皿や鍋を洗ったりなどもして、みんなに朝食を用意したのです。主催のインストラクターからもこの点は大変誉めていただきました。私は本当にビッグホーンで釣れるかどうかなんて気にしておりませんでした。特別な環境において、自分の人間としての成長を見てみたかったのです。
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本当に心から皆さんの無事・健康を祈っております。復興が順調に進んで、皆さんがモンタナに釣りに訪れる日々がすぐに来ることを願っております。

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