Sunday, January 30, 2011

ウェブ・アルバムを作りました

日本の皆様への広告として、GoogleのPicasaを使って、アルバムを作ってみました。


スイートウォーター社からの写真と私個人の写真にそれぞれクレヂットを編集したので、モンタナのフライフィッシングについて広告されたいなら、御自由に使っていただいて結構です。
下記はほんの一部です。


皆様からの御連絡お待ちしております。

Thursday, January 27, 2011

マディソンにて2011年初めてのトラウト

ここ何日か天気が穏やかだったので、今日またマディソンに行ってみました。週末にからまた寒くなる天気予報なので、今日に賭けて、体調も準備も万全。マディソンのこのセクション(ボーズマン周辺)は、もう4回に分けて載せた他のセクションとはこれまた違うのです。簡単に言うと、上流と比べて、流れはやや穏やか、また水温は高め。ちなみにこれは朝日ではなく夕暮れです。今の時期は気温と水温が暖まりつつある午前10時から午後3時くらいを狙って釣ったのですが、結局午後5時に車に戻ることになってしまいました。

ニンフで丹念にこのような岩の周りを探ってみました。丹念と言っても、私は自分の流れの読み方とフライの選び方に自信があるので、ほぼ1キャストごとに足を進めます。ニンフの場合は上流へ。


まあ、能書きも理屈も述べた上で、今日釣れたのは、この小さいレインボーのみ・・・・・・そしてこれが、2011年最初のトラウト。でもよく見ると、黒い斑点がしっかり見えるし、何よりこんな大きいカワゲラのニンフに噛み付いてくる態度こそマディソンのトラウトの証!!


まあ、一年のスタートはこんなもんでしょうね。魚の大きさに関わらず、また先日のようにボウズでも、1月から釣りに行けるだけで、充分だと思います。そして、1月から川に沿った山道をハイキングするとは思いませんでした。7時間で片道ほぼ4kmを歩いて釣りして、車に戻ってきました。しかしこのセクションのたったの4分の1を釣ったに過ぎないのですね。

2月になれば、もっと暖かい日が多くなって、トラウトも活発になるでしょう。ゆっくりのスタートで逆にいいんだと思ってます。季節が過ぎるほど、大き目のトラウトを釣り上げるているのがここ数年のパターンなので!!

Tuesday, January 25, 2011

マディソンでテンカラ?

ここモンタナから日本の皆さんへこちらの釣りについて”百聞は一見に如かず”(英語ではSeeing is believing=見ることとは信じること)というべきのYoutubeの画像を紹介したいと思います。

私がしばしば訪れるウェスト・イエローストーンの超有名店であるブルー・リボン・フライズ(Blue Ribbon Flies)のブログで、経営者のクレイグ・マスュー氏によるマディソン川でのテンカラの仕掛けを使った釣りの画像です。Youtubeの画像を載せるは初めてなので、もしダメな場合として、ブルー・リボンからのページのリンクも載せておきますね。

http://www.blue-ribbon-flies.com/how-to/craig_fishing_tenkara_rod_on_madison/




ブルー・リボン・フライズからのメール・ニュースによると、クレイグさんとカメラマンが今月この寒い中撮ったばかりらしいですよ。

モンタナに住む日本人アングラーとして、ニヤニヤしつつ感動してしまいました。まず、アメリカ中で超有名なクレイグさんによって、私がもう何度もブログで紹介していることはただのオベンチャラではないことを証明していただいたと思います。
  • まず、モンタナでは一年中釣りができるということ。1月でも!!!!
  • そして、大きい川は小さい川の集合体であること。見てください。クレイグさんは岸から歩いて、膝くらいまでのウェーディングで釣りをしていますね。川の流れとトラウトの生態、そして有効なフライ・パターンを熟知しているのですね。大河の真ん中まで腰まで浸かってウェーディングする必要はないし、むしろ自殺行為なのですよ。

さらに、日本伝統のテンカラで釣っていることこそ、皆さんの目を引き付けるのではないでしょうか。この画像でクレイグさんは11フィート(約3.3m)のテンカラ竿を使っているということは、ラインも竿と同じ長さくらいとして、またニンフを1mくらい沈めて釣っている場合も考慮すると、腕のリーチも含めてたったの20フィート(6m)くらいの距離を釣っているのです。このマディソン川のような大河においても!!!!

実は私はこのテンカラ竿を購入して、ここリヴィングストンのスプリング・クリークで使ったらおもしろいんじゃないかと本気で思ってます。もちろんフライは、自ら巻いたドライ・ニンフ・ソフトハックル・ストリーマーどれでも。釣りキチ三平のように”岩化け”、”木化け”、さらには”牧草化け”してストーキングして、トラウトへの距離を縮めて、ピンポイント・キャストしたらおもしろいんじゃないかと本気で思ってます。

釣りとは、やはりそれぞれの国々における文化であると再認識しました。クレイグさんのようなアメリカ全土でも有名な方が、日本の文化=テンカラを紹介していることは、真の意味でフライフィッシングの国際交流だと思います。本当に有意義なことだと思います。

イギリスでも生まれたフライフィッシングがアメリカに渡り、さらに日本の毛鉤り釣りが絡んでいることを勉強して、今その文化と歴史の交流地点の真っ只中にいることは、今人生最大の経験と誇りだと思います。

Saturday, January 22, 2011

イエローストーン川:ウェーディング

イエローストーン川は、先日書いたように、大変大きい川だから、ドリフトボートからの釣りが有効であるが、ウェーディングでの釣りも充分楽しめる。誰しもボートを所有している訳ではないし、車とボートを運び合う友人が居合わせないときもあるし、何よりガイドを常時雇えるほど金持ちの人もいないであろう。ワシントン州東部に住んで、ヤカマ川(Yakima=ヤキマと思われるが、実際の発音はヤカマ)を釣っていたときを彷彿させる。ウェーディング可能だが、ボートの方がもっとチャンスがある。しかし、ヤカマ川は私有地でなければ断崖絶壁の峡谷かつアクセスは程々なのに対し、イエローストーン川はボートを降ろすためでもウェーディングでも公共のアクセスがたくさんある。なので自分の限界のウェーディングのレヴェルを知った上で、各アクセスを車で回って釣るのもそれなりの楽しさがあると思う。そして駐車場所には様々な個性的なサインがある。なんかとっても古い看板。灌漑についてだそう。

こんな個性的な落書きもある。スプレーでの落書きはご法度かも知れないけど、この態度はいいね!!

とにかく、マディソンのポストで述べたよう、大きい川は小さい川の集合体である、のはイエローストーン川でも同じ。写真右が大本流であるが、枝分かれした写真左の小さな流れもなぜかトラウトが潜んでいるように見えた・・・・・・・・・

充分な水量と深さがあると確信したら、ガブリ!!!!と来た!!こんな小さな枝支流にも45cmのアグレッシヴなブラウンがいた!!

しかもこんなおおきな12cmものストリーマーにドライフライを摂るかのように、水面にバシャン!!と来たのだ。お互い意表をつかれて、ファイトは実は15秒くらい・・・・・

このブラウンもリヴィングストン周辺を気ままにウェーディングして上げたブラウンである。

いわゆる”スレ”だったけれど、まあまあのブラウン。背びれに引っ掛かったおかげで、初めのラインの引き出しは60cmクラスかと思わされた。まあ合わせてファイトしている間に、橋を渡る車の視線を引き止めてしまった!!

もちろんドリフトボートでの釣りは楽しいし効果的だけど、自らの観察眼を広めれば、ウェーディングでもイエローストーン川を充分に楽しめる。イエローストーン川はマディソンより大きくかつゆったりなので、ややポイントとセクションを絞り難い感じも事実であるが、もう一度、大きい川は小さい川の集合体であるとうこと。ゆっくりかつ確実に目を凝らせば、トラウトの生態が見えてきて、そこにキャストすればいいのだ。
胸までウェーディングする必要なんてありません。むしろ自殺行為です。
野生のトラウトの数が豊富なのは事実なので、後はいかにして我々がアプローチしていくのか、が焦点だと思います。ミッジや小さなメイフライが岸際に流され、大小関わらずトラウトがライズしている、また深場に目をやっていたら、実は大物トラウトはウェーディングの一歩目にいた、などイエローストーン川での釣りは、多様性を融通性を合わせ持たなければなりません!!ドライフライ、ニンフ、ストリーマー、どれもその場所・時間・季節において、等しく効果的なのです。

Tuesday, January 18, 2011

イエローストーン川:ドリフトボート

日本の皆さんにモンタナ釣行のカタログが無事届いたようで安心しました。メールとブログへのアクセスありがとうございます。さて、それでは、リヴィングストンを訪れるなら、スプリング・クリークと共に忘れてはいけないのは町を流れぬけるイエローストーン川のポストです。まずはボートでの釣りについて。
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イエローストーン川はアメリカ本土の48州において、ダムが存在しない最長の川である。その流れはまさにあるがまま。ある程度慣れたアングラーならアクセスとポイントをしぼってウェーディングでの釣りも可能だが(次にポストします)、ボートからの方がより多くのセクションとポイントに向かってキャストできる。


もう何度も載せてしまったけど、これほど大きいホワイトフィッシュは湖以外ではそう滅多に釣れない・・・・・
そのあるがままの流れの故、水位は時折予測不可能かつ危険にもなる。特に4月末から5月中旬くらいまでは、春の暖かい日差しによる雪解けと0℃前後の気温の繰り返しで水位も水の色も毎日変化する。そして6月になったらもう完全に雪が解けて、そのチョコレートコーヒー色の洪水は圧巻・・・・・
しかし、その4月末と5月初めのあいまいな時期は、リヴィングストンのガイドとスタッフによると、大型ストリーマーによる一年の内最大のブラウントラウトがあげられる時期なのである!!
この時期は雪解けが始まるくらいだから、水温が徐々に上昇し始める時期でもあり、またイエローストーンのような大きくて深い川は決して透き通った水にはならない。水温の上昇によりまずトラウトが活性し、ちょっと濁った水だからトラウトは大型ストリーマーをミノーやカジカや赤ちゃんトラウトと思って、春の荒食いが始まるのだ!!
典型的なストリーマーによる大成功の日とは、1日たったの8匹くらいしかあげれなかったが、どれも45cm以上、しばしば60cm以上の固体が報告される。(私も24インチ=60cmのブラウンを釣りましたが、ある理由で写真が駄目になったのでポストできません。)


この日の当たりフライ、ダブル・バニー(Double Bunny)はこれらの大物によって噛み砕かれてしまった・・・・・・・・・・・強力瞬間接着剤で貼り付けた皮が剥がされるとは・・・・・・

同じく効いたのが、この二本針のアーティキュレイション・パターンのスカルプズィラ(Sculpzilla)。(関節と訳されるでしょうか。日本にもこんなパターンは出回っているのですか?)

さらにイエローストーン川では、20cmから30cmもの生餌を使ったアングラーがしばしば30インチ=75cmものブラウンを釣り上げるといわれる。さすがにそれまでのフライを巻いてキャストするのはほぼ無理なので、少なくとも6インチ=15cmのストリーマーを上記のダブルバニーとスカルプズィラを基に考案してみた!!!!!


・・・・・・・・・・・・な~~~~~んてこれは冗談で巻いたフライです。

イエローストーンの流れはまさしく野生的で、そこに住むトラウトも本当に野生的です。

また4月末から5月初めの時期には、タイミングが合えば「母の日」カディスの大量ハッチも期待できるのです。なので私達も今年はこの時期はどうなるのか、今から期待と興奮と不安でドキドキしてます。

この時期は日本ではちょうどゴールデンウイークの大型連休ではありませんか!?仮にイエローストーン川が雪解けの洪水で釣りにならなくても、スプリング・クリークはその心配はありません。またこの時期は、こちらでは本格的に釣り人が集まる前で、のびのび釣りを楽しめます。ゴールデンウイークに海外旅行を計画されるなら、ぜひモンタナ州リヴィングストンへお越しください!!!!

Friday, January 14, 2011

釣り初め

さて、みなさん冬場も釣りしてますか?それともフライをたくさん巻いて、解禁に備えているのでしょうか?そして、もちろんモンタナへの大釣行を頭の片隅に入れておいてくださいよ!!日本の管理釣り場で、放流・養殖物のレインボー釣りまくって、塩焼きにして食べたいですね。



さて今日は、気温が8℃くらいまで上がってかつ風がほとんどなかったので、今年初の釣りに出かけることに突然決めました。リヴィングストンに住んでいると、気温が0℃以上で風が無ければ、『春なんじゃないの?』と思ってしまうのです。

朝遅く起きてから、さらにゆっくり支度と準備して、またボーズマンのフライ店にも寄ったし、マディソンに着いて、釣り始めたのは午後2時。ニンフでゆっくり深層を探る方が当たりの確率は上がっただろうが、渓谷の上流から強めの風が吹き始めたので、ストリーマーで下流に早くかつ幅広く探る釣りに決めた。いずれストリーマーの各パターンと理論もポストすると思います。




結果は・・・・・いわゆる”ボウズ”・・・・・・・・・
2011年初の釣りはドラマチックにはなりませんでしたが、まあそんなものかなと。急遽決めた釣りだったし、何より1月から釣りに行けたという事実が重要です。
そして、私の体の調子を観たかったのが、何よりの目的だったのです。筋肉が落ちちゃったり、釣りのセンスが薄れてしまっていたら、どうしようと不安だったので、キャスティングとウェーディングによって判断してみようと。しかし、冷たく綺麗な山の空気を吸って、川に足を踏み入れた瞬間、体の中で何かが変わった気がした。ボーズマン周辺のマディソンは上流ほど速くはないけれど(50-mile Riffle=80kmの早瀬を覚えてますか?)、深くもあるし、滑りやすい岩もあるし、岸から1m前後は雪と氷に覆われている。しかし、堂々とウェーディングできたし、当たり前の如くポイントを絞って、箸でご飯を口に運ぶかの如く、ごく自然にキャスティングを始めていた。筋肉もセンスも錆び付いてはいなかったようです!!ちょっと運が悪くて釣れなかっただけだと解釈してます。

またここで、初のフライフィッシング用語レッスン!!
日本の本や雑誌の英語・日本語辞書には出て来ないであろう、スラング・口語です。
英語では”ボウズ”のことを”スカンク”=SKUNKといいます。
その名の通り、あの動物スカンクと同じ単語です。私はスカンクが大嫌いなので、この言葉を使うのも大嫌いです。そういう意味でも”0匹”は避けたいのですが、まあ誰にもたまにはありますね。

しかも、今日のような突発的は釣りの日には。
まあ、また天気を逐一チェックしてまたすぐ釣りに行くでしょう。
問題は、たくさん川があるからどこに行くか、迷うことですね!!

それでは皆さんにとっても、今年は良い釣り年になるますように!!

Monday, January 10, 2011

ネルソン・スプリング・クリーク

アームストロングに続き、ここリヴィングストンから日本の皆さんにぜひ御紹介したいクリークがあります。ネルソン・スプリング・クリークはイエローストーン川の東岸にあります(アームストロングは西岸)。ホームページはここをクリック。アームストロングがオヘア牧場内を流れるのと同じく、ネルソン・クリークもネルソン牧場内を流れています。ネルソン家とネルソン・クリークもオヘア家・アームストロング・クリークと同じような歴史があります。ネルソン氏は19世紀後半の西部開拓時代に定住し、牧場を始めて、今ではもう何世代も同じ家族が牧場を続けているのです。ただオヘア牧場とアームストロング・クリークに比べて、ネルソン家の牧場とクリークは半分くらいの大きさなのです。



クリークはちょうど1kmくらいで1日たったの6人までの予約制です。ネルソンはアームストロング同様、レインボーとブラウンが半々に存在し、平均14から16インチ(35cmから40cm)ですね。ブラウンを釣り上げるたび思うのですが、斑点や色づきはそれぞれの河川によって個性的なのですよね。


ネルソンにもアームストロング同様、早瀬と深いプールがあるが、浅い池のような平らかつ鮮明なセクションが存在する。トラウトはそこを自由奔放にクルーズしているのである。なので、ドライフライでもニンフでも、さらにはストリーマーでも!!サイト・フィッシングの楽しさと難しさと経験できるのです!!この45cmレインボーはそんなサイト・フィッシングで合わせた。

ストリーマーでサイト・フィッシング?日本の皆さんだけでなく、アメリカ全土のアングラーもスプリング・クリークはメイフライやミッジのドライフライでの釣りである!!、また6Xでも太過ぎる!!などと、想像あるいは偶像化しますが、ちょっと見方を変えてみるとトラウトの本能が見えてくるのです。これらのスプリング・クリークには昆虫だけでなく、ヒルやカジカも豊富なのです。だからトラウトは小さな水生昆虫をたくさん食べるより、チャンスがあれば大き目の食事を摂ろうとしてガブリ!!と来るのです。このような釣りをするとき、私はスプリング・クリークでも6番ロッドて2Xのティペットなのですよ!!

そんな風にして釣り上げた48cmの大物ブラウン。

ハンサムかつ精悍な顔をしてますね!!

ネルソンは一年中オープンで、一日6人限定の予約制です。ですから週末でも混み合うことなく、伸び伸びとキャストできます。ピクニック用のテーブルとベンチがあるので、その日に釣り場を共にする釣り人と昼食時の会話を楽しめます。季節によるアクセス料金はアームストロングと同じく、10月15日から4月14日まで1人当たり1日40ドル、4月15日から6月14日まで同75ドル、6月15日から9月14日まで同100ドル、そして9月15日から10月14日まで同75ドルになります。アームストロングのポストに書いたように、モンタナの家族経営の牧場は、経済的な理由で年々減りつつあるのが現状なのです。なので、オヘア家やネルソン家という伝統的な牧場とクリークを未来へ残すため、私達が払うアクセス料金が少しでも彼らの役に立てればと思います。

ネルソンでのサイト・フィッシングは日本の山岳渓流でのヤマメやイワナの繊細な釣りを彷彿させると断言できます。そして繊細な釣りであるのに大物トラウトがガブリ!!と来る光景は、最大限の驚きと興奮になることでしょう!!6Xのティペットで50cmの大物をライズさせて釣り上げることも夢ではありません。
クリークの地図・釣り方・有効フライなど質問がありましたらメールしてください!!

Friday, January 7, 2011

カットスロート・トラウト

新年明けましておめでとうございます。
私とスイートウォーター社連名のカタログとあいさつ届きましたか?興味本位で結構ですから、お気軽に質問や世間話のメールや電話なさってください。

今年はまだ”書初め”ならぬ、”釣り初め”をしていません。家の中でたくさん本を読んで、また来たるシーズンに備えてたくさんフライを巻いてます。そろそろ体がうずいてくるでしょう。

さて、日本でカットスロートは管理釣り場でお目にかかれますか?極稀でしょう。カットスロートとはCUT(切れた)THROAT(喉)の意味で、アゴの下の鮮やかなオレンジの線のことです。モンタナ州の州魚です。まずアメリカ西部において、カットスロートは本当にネイティヴのトラウトで、ブラウンやレインボーが輸入・放流される前から存在しているのです。また一言にカットスロートと言っても、たくさんの亜種が存在するのです。モンタナで釣れるのは2種類。モンタナ州の釣りルールブックからの抜粋です。


まずはイエローストーン・カットスロート。その名の通り、イエローストーン国立公園のイエローストーン川とその流域にしか存在しない超希少種です。モンタナの他、イエローストーン公園に隣接するワイオミング州とアイダホ州にも存在します。ここリヴィングストンを流れるイエローストーン川でも、地図のように、公園から下流のセクションにのみ存在します。

特徴と言えば、オレンジのスラッシュの他、腹部全体が黄色または黄金であること。

こんなに小さくてもれっきとしたイエローストーン・カット。イエローストーン公園内の流れでは60cm以上の固体が存在するのですよ!!

次はウェストスロープ・カットスロート。地図のように、モンタナの西部からワシントン州の太平洋側まで分布しています。
先日のカウントダウンにも登場した超ハンサムかつ今の所一番大きいカットスロート(45cm)。

イエローストーン・カットに比べて、ウェストスロープ・カットは腹部がピンクなのが特徴ですね。

モンタナでも両カットスロート種は絶滅寸前までは行ってませんが、特別な保護の元にあります。キャッチ・アンド・リリースはもちろんですが、まずブラウン・レインボー・ブルックと比べ養殖・放流がとても難しいのです。そしてカットスロートは繁殖時期の重なるレインボーと交雑してしまい、交雑した固体=カット・ボーと呼ばれる=は、繁殖能力が無いのでカットスロートの固体は減少しているのが現実なのです。さらには、イエローストーン公園内のイエローストーン・レイクに何者かが密かにレイク・トラウトを放流したため、イエローストーン・カットはレイク・トラウトに捕食されてしまっていて、今現在レイク・トラウトの駆除運動が行われています。イエローストーン・レイクでレイク・トラウトを釣ったら、食用に持ち帰らなければなりません。食べたくないなら、肺に穴を空けて殺してから湖に沈めなければならないのです(岸辺にほったらかしにしておくと、熊が御馳走にありつく癖を付けてしまうので)。

カットスロートはグレイリングと同じくとっても愛くるしいトラウトです。陽気にドライフライにライズしてくる光景は最高です。また大きい固体になると、レインボーやブラウン同様ストリーマーに噛み付いてきます。

日本では滅多に見れない希少種、大きさに関わらずぜひ狙いに来てください!!