Wednesday, June 27, 2012

カンザスの大平原

ガイドのシーズンが本格的に始まる前に、別な言い方をすれば、まだ雪代が治まらないこの時期に、かなり大きな人工授精の仕事のため、カンザス州を訪れている。私は牛の人工授精師としてもプロだから、お呼びが掛かれば断れない。一晩掛けてほぼ1000マイル=1500~1600kmを一気に運転した。下の写真の時間を追いかけてみよう。
モンタナ州から南へワイオミング州で日の出を見た。


ワイオミング州から東へネブラスカ州に進入。

そしてネブラスカ州から南へカンザス州に進入。
もし西部劇が好きな方なら、アメリカ最南部のテキサス州から北へ北へと牛の群れを大縦断させるシーンがあるじゃないですか?あれの逆ですね。

これは車の温度計。昼前後にはもう熱くてたまらないから、午前中がんばっている。
100F(華氏100度)は計算式によると、
(100-32)x5÷9=約38℃。この時点でたいてい仕事を終えているのだけれど・・・・・・・・

そしていざ人工授精のひとこま。この牛はなぜか通路に後ろ向きに入ってきてしまってどうしようもないから、3人がかりでがんばっている様子・・・・・・・・・・


御心配なく、モンタナの釣りの情報は追いついていますから。スプリング・クリークはPMDのハッチが全開で、イエローストーン公園内の各河川も釣り可能になり、イエローストーン川は雪代が治まる兆し、とのこと。川のレベルを見られるホームページがあるので、実際目にしなくても、イエローストーン川はクライアントを乗せて安全に下れるレベルではない。
リヴィングストンの強風が恋しくなってきた・・・・・・・・・・
30日までにはリヴィングストンに戻るので、それからまたフィッシングレポート、有効フライ、各河川情報をお楽しみに!!

Tuesday, June 19, 2012

日曜パート2―ファイアーホール、カディス、ソフトハックル

マディソンを釣っているときから、まるでリヴィングストンのように強い風が吹き始めた。ファイアーホール川へ向かったが風は治まる気配は無し。川沿いを運転すると、これまたほとんど釣り人を見なかった。一番大好きかつ、おそらく最もテクニカルな場所“ミュールシュー・ベンド”(ラバの蹄鉄のような川の曲がりからこう呼ばれる)では、やはり誰も釣っていなかった。しかし・・・・・逆にこんな動物がタムロっていた。つまり駐車場には観光客も多かったということ・・・・。

ヒント:これらバッファローは切り立った川岸(つまり小規模の崖)の上に立っているわけで、彼らだって、いかに急勾配か知覚している。それでいてどれほど高いのか(あるいは深いのか)は測り知れていない。つまり狼の一群や馬にまたがったカウボーイの集団に追いかけられでもしない限り、無理に川に飛び込もうなどとはしない。ましてやただ釣りをしているだけの私に突進してくることはない(もしもの場合にも充分に反応できる距離だし)。私は牛の人工授精師であるとともに科学者・研究者でもある。野生のバッファローと家畜化された牛は同じ先祖から派生しているのだ。「牛心理学」とでも言えるだろうか。


さて、この強風での釣りは、リヴィングストンのスプリング・クリークでの典型的なシナリオ=強風が昆虫を吹き飛ばしてしまう。いくつかライズを見ているし、ほぼ間違いなくカディスに出ているのだろうと推測した。なので一連の新デザイン・カディスソフトハックルのホワイト・ミラーを意図したヴァージョンの実験を始めた。

一発回答!!このブラウンはデッドドリフトの直後=つまりスイング=に出てきた!


さらにこの立派なレインボーは“水面直下のデッドドリフト”にライズしてきた!!私はソフトハックルをいちいち乾かさない。視認性のある成虫のドライパターンと二連で使うから、“水面直下デッドドリフト”でもどこにあるか見当がつく。またこれはトラウトのライズの影が見えることにもよるし、自らのキャストが狙い通りだから、実際に目で見えなくても(特に小さいフライ)、フライがどこにあるか“心の目”で追えるということ。

それにしても立派なレインボーだ!!

とにかく一日限定でマディソンとファイアーホールを心から楽しんだ。
実は今月末までカンザス州へ遠征。盛夏のガイドの季節が本格的に始まる前に、牛の人工授精の仕事が短期で入った。もし旅先からブログを更新するなら、ブログの題名は“平原・道路・牛”になっているかもしれない・・・・・・・・それではまた。

Monday, June 18, 2012

日曜パート1―公園内のマディソン

昨日はついにイエローストーン公園の西側に向かった。この6月後半のファイアーホールとマディソン川への釣行はここ数年楽しみの恒例になりつつある。全てが(水位、水温、天気、ハッチ)が安定し始め、夏に向かって状況が整っていく時期。また本格的な夏休みの観光客で混み合う前。しかし、同時にいざ盛夏になると、公園西側特有の地熱のせいで、こちらの河川の水温が高くなりすぎてしまうので、あまり釣りは楽しくない(例外は歴史的大水の2011年)。なのでこの6月後半、短いながらマディソンとファイアーホールを楽しんでおくのだ。

マディソン沿いを運転すると、なんと釣り人を一人もみなかった!!推測・・・・・・たいてい日曜日は一週間の休暇の最初・最後の移動日であること。ほとんどの釣り人はマディソンのモンタナ州のセクションでカワゲラ(サーモンフライ)を追いかける狂想曲に踊らされていること・・・・・・・
とにかく、自身一番好きなスポットにすんなり入れた。午前11時くらいに着くと、明らかなハッチもライズも見ないから、ニンフで釣ろうと仕掛けを作ると、その直後にポツポツライズを見始めた。ペイル・モーニング・ダンホワイト・ミラー・カディスのハッチを期待していた。しかし見かけた固体は、マディソンのPMDとはちょっと違う気がした。サイズ14番で薄黄色(またはオリーブ)でもないし。ドゥルネラの仲間であろうか。



ドライフライでいくつか当たりがあったが、しっかり食わせまでにいたらなかった。ハッチもライズも終わってしまったので、いざニンフを始めた。最近はいろいろな理由で小さめのカワゲラのニンフに凝っている。このミンチ・ストーンパークス・フライ・ショップから習ったパターン。


なっかなかのレインボー!


ついでに胃のサンプルも・・・・・・

でっかいホワイトフィッシュも来た!!彼らも元気で何より・・・・・・

そして自らデザインしたパープル・ニンフェイズも試してみた。

おやおや小さいホワイトフィッシュが気に入ったみたい!?

場所を変えても釣りを続けていると、遂に大きな引きが来た!!・・・・・・・・・・・??

なんとか取り込んだとさ・・・・しかしそれにしてもマディソンで過去最大級のホワイトフィッシュの経験のひとつ・・・・・・モンタナとイエローストーン公園内の正真正銘ネイティヴなんだ!!自分に誇りを持っていい!!

パート2へ続く。

Thursday, June 14, 2012

YNPで2012年最初のニコパチ!

今日は快適な日だった。しかしいざイエローストーン公園に着くと、そよ風が冷たかった。ギボン川の別のセクションを釣ろうと決めていた。
道中まず“バッファロー渋滞”・・・・・・・

次にドロドロでボコボコしている温泉・間欠泉のそばを歩いた。こんな構造の近くを通るときは注意が必要。予期せぬ、または甘く見過ごしがちな穴に突然踏み入ってしまうかもしれないからだ。



いざ釣りについて。ここにつくまでどうにも反応が鈍かった。

小型のストリーマーでつり始めたのだが、いくらかチョンチョンつついてきただけ。なのでニンフを試すことにした。このミンチ・ニンフパークス・フライ・ショップから習ったもの(CUSTOM FLIESをクリック)。カワゲラのニンフを模すのだが、小さめに巻くことによって、先日観察した大型のメイフライ・ニンフやトンボのヤゴも模すであろうと、計算していたのだ。

突然ガツンと来た!!強い!!大きい!!そしてネットをトラックに忘れたことに気付いた!!しかしなんとか手元に寄せることができた。

いやいやかなりのサプライズかつ立派なブラウンであった!なので久々ニコパチ!!

修復されたデジカメで水中写真にも挑戦。

午後からカディスがハッチし始めた。サイズ14、16、18番まで。

色はこんな感じ。

大きさに関わらず、ギボンのトラウトは健康的かつ強い!!

よく色づいたレインボーも。

これらの成功を基に、週末はいざファイアーホールとマディソンに向かおうかな・・・・・・・・

Tuesday, June 12, 2012

イエローストーン国立公園のガイド

イエローストーン国立公園でのフライフィッシングは真に天国にいる様な経験である。自らたくさん出かけ、いざモンタナでガイドになろうと決意してから、イエローストーン公園でのガイドの許可を得ることは、私の夢であった。同時にこの特別な大自然とフライフィッシングの多様性を、訪問してくる釣り人とぜひ共有したいという情熱も湧き上がった。そして今私の夢と情熱は、自らの“専門職”として現実になった。


モンタナで最古かつ最も有名なフライショップのひとつであるパークス・フライ・ショップ(www.parksflyshop.com)のガイド・メンバーになれたことを大変光栄に思う。と同時に、この素晴らしいイエローストーン地域を、アメリカの他の州から、あるいは海外から訪問する釣り人に、最大限に紹介できるよう、責任も感じる。  
公園内ですれちがったら、よろしくどうぞ!!

Friday, June 8, 2012

The Park (公園)

こちらモンタナ南西部では、“公園”といえば、単に“イエローストーン国立公園”を指す(リンク)。釣りの(または観光の)シーズンは5月の最終週末に始まったが、今日こそ自分にとっての開幕。実は今日の計画は、別の目的であったが(話がそれるので・・・・)、結局釣りになってしまった、というのが本当の所(何か悪いか?)。今まさに黒山の釣り人だかりのマディソンファイアーホールではなく、静かなギボン川を選んだ。釣果はOK。ただサイズが出なかっただけ。それでも、川に沿って大草原を歩くと(特に他の釣り人や車が視界に無いとき)、ひょっとしたら19世紀にタイム・トラベルしてしまったのではないかと思ってしまうほど。


風はリヴィングストンのそれに比べればなんともなかったが、標高が高いせいか、明らかに骨身にしみるようだった。

いざ家に戻って、網扉を開けると速達の小包が・・・・・・・・なんとオリンパス社からで、修復されたデジカメが届いた!!こんなに迅速な対応に感謝しきれないし、本当にうれしい!!


今年の冬と春はすでに釣りはいそがしかったから(今日で今年51日目!!)、最盛期に向けては、ゆっくりなスタートがいいのかも。自分が何をできるか、何をしているか、確認したし、またギアもフライも準備完了!!

Wednesday, June 6, 2012

デピューにてガイド講習

昨日は大変快適な天気だった(夕方から嵐が始まり、今このタイプしている段階では超突風がビュービュー∞)。私のガイドの師匠であるモンタナズ・マスター・アングラー自身トム・トラヴィスに、デピュー・スプリング・クリークに御一緒できないかお願いした。

クリークに関しては、今は移行期といえる。ハッチ(水生昆虫の水面での活動)とトラウトのライズはあまりない。だからといって、トラウトの捕食物が存在しないわけでもないし、ましてやマスター・アングラーと同行しているのだから、トラウトを釣り上げられないわけでもない。様々なテクニック・知識・理解度を含んだ、ニンフでの釣りを実践した。私が立派なブラウンを上げている様子(すぐに髪を切りますね・・・・・)。


Are You Ready?

ストメック・パンプを迅速かつ効率的に行うテクニックを学んだ。

そしてこのブラウンで、私のカムコーダーを試してみた。意図は分かってもらえますか?


 立派なカットスロートを釣り上げた。胃のサンプルには興味津々。このカットがもし産卵のためにクリークに溯上してきたなら、それほど捕食ムードではないはず。予想通り胃の中には消化されたものばかり。


いわゆる雑魚だがサッカー(SUCKER)も産卵のためイエローストーン川から溯上の真っ最中なので、エッグ大好きのレインボーは周りを回遊している(我々はエッグパターンは使わなかったけれど)。

カメラに向かってスマイル?ってゆうか、「腹にスレですよ~~~~」とレポート(2段ニンフの1つに噛み付いてきたが、外れて2個目に絡まった模様)。

もう一度カムコーダーで実験。

その後さらに水生昆虫・トラウト捕食物のサンプルを集めて、さらに講習を続けた。秀逸なガイドになるためには、さらにもっと習うことがある。そして、釣りをしているかぎり、これからも習うことがあり続ける。それがなくなったら、ガイドはもちろん釣り人としても成長することはないであろう。私の周辺の河川は最盛期の直前。ガイド師匠と出かけられた昨日は大変有意義なことであった。
(一番上を除き、写真は全てトムより提供)。

Friday, June 1, 2012

新しい物テスト中

昨日実は、下のポストをした後、夕方ボーズマンにカメラもしくはその代替品を探しに行った。決して衝動的な行動ではなかった。少なくとも私の気持ちを沈静できるだろうと思ったからだ。電化製品店を3件見て回った。
高画質ながら在庫処分の超お買い得のデジカメがあった。充分な代替品になったであろうが、基本的にはメインのカメラを失くした際(2年連続・・・・)のバックアップがほしいのだから、ちょっと冒険してみたくなった。超安価で画質が期待できないかもしれないけれど、使い勝手が良さそう、かつ防水加工のカムコーダーを購入することにした(機能しないなら、また満足しないなら返却可能)。
昨夜さっそく室内で試したら、フライや水生昆虫などの写真を撮る機能が無いことがわかってやや失望・・・・・・しかし、それらはオリンパスのカメラが手元に戻ったら問題ないこと。
なので今日、アウトドアではどうなることか、試してみた。まず自転車でリヴィングストンのダウンタウンに向かう途中。


そしていざ写真も。使い捨てのインスタントカメラよりも良質のはずだ・・・・・・

一文字づつ読めませんか?・・・・・・・・・・・・・

そしてもっと動きのある状況を撮影してみたかった。これはユキちゃん。私のアウトフィッター・ディーンの愛犬。

防水かつショック対応のデジカメを2つ以上所有していれば、釣り人・ガイドとして写真に困ることはないけれど、安価ながら少なくとも防水性のカムコーダーには、何かしら新しい冒険を期待できる。返却しないでちょっと使ってみようかな・・・・・・・。今まで愛用のオリンパスのデジカメが手元に戻っても、このカムコーダーは同時に携帯できるし。

追伸:私のパソコンのファイルには何も問題無いのに、これら2つのビデオにおける影は原因不明です。これはブログポストのプロセスの問題なのか、それともビデオの質の問題なのか・・・・・もうちょっとテストしてみなければならないでしょう・・・・・