Thursday, June 30, 2011

イエローストーン周辺1日釣行

昨日は、人工授精のロードをやり遂げた自分への休暇とガイドの下調べのため、イエローストーン公園に昨年の11月以来に行ってみた。まず周辺のフライショップからの情報で、公園周辺の河川の様子は伝わっていたが、自分の眼で確かめてみたかった。リヴィングストン、ボーズマン、エニスなどの街は、公園内から流れてくる下流に位置し、今現在これほど氾濫の危機に恐れおののいているのだから!!!
そして、昨年6月末の釣行で経験したようなドライフライをもう一度楽しみたかったから。河川の状況を考慮すると期待と不安が半々。リヴィングストンから2時間かけて運転し、公園内のマディソンから釣り始めた。
水は濁っていなかったがかなりの増水・・・・・・・・・・・去年とは全く違う川に見えてしまうほど。明らかに水温は平年以下であろう。ストリーマーに合っていそうなコンディションだと思ったが、全く当たりがなかった。ニンフに替えて、いつもの絶好ポイントを攻めても、なんとか腹にスレた小さいブラウンのみ。午前中はこれだけ。


午後に公園外のマディソンに向かう前、周辺のフライショップに寄って買い物をみつくろうと同時に企業秘密のガイド情報をGET!!!!
公園外のマディソンにはたくさんの沢が流れ込むから、水の濁りは公園内よりひどい。でも!!経験と理論に基づいて、典型的な“雪代レインボー”が来た!雑誌でよく見かけるよう、なぜかこの角度で写真を撮ると魚が大きく見える??

フライはこの大きいカワゲラのニンフ。


う~~んやはりドライフライを楽しみたい。どうせ夏の日は長い。なのでまた公園内に戻り、ファイアーホール川をやりたいと思った。ただのドライフライへのライズだけでなく、去年のように(過去ポストその1その2参照)厳しいマッチ・ザ・ハッチを経験したい、と思ったが、朝のマディソンの様子から期待と不安は半々。

これまでの経験上、夕方5時以降に公園に進入すれば、観光を終えた人々(普通の釣り人も含めて)がお腹を減らして、街に向かうので、私の進路は比較的混まないはずなのだが、昨日はなぜか5時以降も公園に入ってくる車が多く、かつバッファローの群れが道を塞いだ上、人々が車を道路の真ん中に停めることもかまわず、写真を撮りまくっていたから、さすがに私のイライラは頂点を通り越した・・・・・・・・・・・
這うようなスピードでもなんとか“ミュールシューベンド”(過去ポスト参照)に辿り着くと、川までの草原は湿地帯状態・・・・・・やはり増水だ。少なくとも情報通りカディスが午後6時くらいからハッチし、トラウトもぼちぼちライズしていた。本当にボチボチ・・・・・・・昨年6月だけでなく、この場所で何かしらハッチが起こるたび見られる無数のライズとは比べ物にならない・・・・・・・
とはいえ、ライズを無視することはできないから、釣り始めると、典型的なカディスへの「バシャ!!」という効果音と共にライズしてきたのは、立派な12インチ=30cmのレインボー!!日本でいういわゆる”尺物”ヤマメとかイワナの感覚はファイアーホールの固体に当てはまる。


必携カディスフライのひとつ。


さらにはちょっと大きめ13インチ=33cmのレインボーもライズして来た!!
これは私にとってファイアーホールで1番の固体。4番ロッドをギュンギュン言わせてファイトした。


午後7時になるころ、ふとカディスのハッチもライズも終わり。

それまでに5、6尾釣り上げたが、どれも30cmクラスのレインボーでこれは初めての経験。

もちろんうれしかったし、楽しんだし、1日の終わりにはちょうどいい。しかし、生意気かつガイドのエゴに聞こえるかもしれないが、あまりにも簡単すぎた。ファイアーホールのトラウトは厳しい選択眼で知られているのに、フライを変えたりとか、何か考えさせられる間も無く、大きいレインボーが釣れたら、ハッチもライズもすぐ終わってしまったのだから。

私の経験からなる理論では、ファイアーホールではたいてい水生昆虫の数も種類も豊富だから、厳しいマッチ・ザ・ハッチを提供するので、フライを食べさせるには、ハッチの知識、キャスティングなどのテクニック、よりリアルなフライパターンが要求されるのだ。しかし、昨日の段階では、間欠泉が流れ込むファイアーホールですら水温が低く、大水のせいで水位が安定していないから、ハッチも安定していないのだろう。陽気なレインボーがわずかでも水面に浮かぶ昆虫にライズし、日光が嫌いで陰湿なブラウンは川底に張り付いていたのだろう・・・・・そんなイメージが浮かんだ。

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ファイアーホールからは、公園内の道路をリヴィングストンに向かって北上した。

マディソンの様子はもう観察できたし、帰りは家に向かってイエローストーン川の様子を観察したかったからだ。州公認ではないけど、地域のガイド御用達のボート降ろし・引き揚げ場所に立ち寄ってみた。

なんだこの様子は?????

これは5月初めの全く同じ場所。私が立って、写真を撮っている場所もほぼ同じであろう。
ボートを傾斜面に降ろす場所もないほど水位が上がっているのだ!!!!
私のボートは16フィート=5メートル未満。だからトレーラーは5メートル半から6メートルくらいだとすると、それがスッポリ隠されるほど!!縦にはどれぐらいの高さになるのでしょか?




何はともあれ、自分の楽しみとガイドとしての情報収集の両方を達成できた日になりました。

川の状況が平年と違うなら、それなりの釣り方があるのです。

臨機応変って言いますけど、フライフィッシングは常に臨機応変ですよね?

Monday, June 27, 2011

ボランティア・ガイド活動

私の英語版ブログ(http://leftyangler.blogspot.com)が200ポストを数えました!!
そして、その記念すべきポストには、今日のとても意義のある経験を載せました。
私の雇い主であるスチュアート(http://renegadeoutfitters.com)が同胞のガイドを集め、障害を抱えた子供達にアウトドアの楽しさとフライフィッシングでトラウトを釣る機会を提供するボランティア・ガイドの企画でした。企画はスチュアートの妻レズリーさんが所属する組織(http://www.eaglemount.org/)主催で、このような機会に参加できたことを大変光栄に思います。リヴィングストンの私有地内の池に集合しました。まずスチュアートと一緒に釣っていた少年が最初のトラウトをリールしている様子です。

そして私もリールを巻く少年とネットしようとする少女をアシストしました。


立派なブラウンでした!!ところが、この池では50cmは小物!!!


主にレインボーが豊富で、こんなに大きい固体ばかり!!


こんなのとか・・・・・・・


子供達もガイドもたったの3時間の釣りを心から楽しみ、誰もが合わせ、バラシ、ファイト、ネットを経験しました。


そして実は私個人的な目的がありました・・・・・・ 新しいバガーパターンを考案し、本日ガイドしつつもテストしたらなんと大当たり!!!!すぐにもっとテストしますし、詳細についてはいずれポストします。


今日の経験は釣りの範疇を超えた、とても意義のある経験でした。私のフライフィッシングがトラウトを釣り上げる以外に必要とされる、などとは考えてもみませんでした。子供たちは純粋な心でフライフィッシングと大きなトラウトを楽しんだようで、我々ガイドも充分に楽しみました。

このような機会を与えてくれたドミニク夫妻にとても感謝しております。

経験豊富なガイド何人かと同時に釣りを経験できたことは、そう滅多にあるものではありません。

そして子供達には明るい未来があることを願っております。

私のフライフィッシングが少しでも役に立つのであれば、どこにでも飛んで行きます!!

Friday, June 24, 2011

旅路の果て・・・・・・

昨日モンタナとワイオミングのちょうど州境の牧場で最後の人工授精を終え、リヴィングストンの家に戻ってきた。母の日の週末に家を離れてから約50日も家を空けたのは初めての経験であった。モンタナに戻れた安堵間と仕事をやり遂げた達成感で一杯で、なんかボンヤリした感じがした夕べ。
まずモンタナとサウスダコタで一緒に働き、喜怒哀楽そして雨と泥を共有した人々へありがとうと言いたい。そして、私達のお客様となり、共に働いていただいた牧場主、家族、カウボーイの皆さんにも心から感謝したい。特に宿と食事を提供したくださった方々には感謝の言葉が見当たらない。ちょうど風邪をこじらせてしまって、不規則な生活と食事のためなかなか治らず苦しんでいたとき、家庭料理を振舞っていただき、風邪がかなり良くなったものだ。
雇い主の自宅の仮眠場所に一番長く滞在したが、モンタナ州ビリングスから始まり、ワイオミング、サウスダコタと転々とすることを聞いていたので、初めに泊まったモーテルからいくつのモーテルに泊まることになるか、カードキーを集めてみた。

先週末、マウント・ラッシュモアなどへの1日観光ドライブへ行く前の晩に、サウスダコタを去りつつあるのだから、近くの酒場に行く途中、鹿が突然現れ、減速する間すらなく、轢いてしまった・・・・・
しかし、ダメージを考慮すると、これは幸運と言える。目の前では大きく見えたが、小鹿だったのかもしれない。ライセンスプレートとバンパーの軟らかい部分が壊れただけ。もっと大きい固体だったら、バンパー全体とグリルとライトも大損害を受けていただろう。


そして、おそらくこの旅路の最大の珍事。最後の仕事となったワイオミングの牧場へのからからに乾いた舗装されてない砂利道になぜかミドリガメが!!??轢かないようによけたけど、カメに気付いて鹿に気付かなかったとは!!??ネイティヴアメリカン各部族のシンボルにもカメはよく見られる。日本で言う「亀は万年」のような信仰と同じ感覚であろう。


この突然のカメとの遭遇は吉兆かもしれません??

さていよいよ本格的な夏が訪れ、釣りとガイドの季節です。

私がサウスダコタで雨と泥に悩まされている間、モンタナでも記録にない大雨に襲われたようです。

なので、各河川、特にダムのないイエローストーン川は、大変なことになってます。

その様子は後ほど。


本当に長いロードを駆け抜けホッとしてます。

私の人工授精の結果が良く、また来年みんなに会えるよう願っております。

みんな、ありがとう!!

Monday, June 20, 2011

1日観光-その2

ロデオも見たあと、帰り道にもうひとつ寄りたい場所がありました。
Deadwood=デッドウッドと呼ばれる歴史のある街です。西部の他の街同様、金銀などの鉱山で19世紀に後半に栄え、鉱山夫、カウボーイ、アウトロー、保安官、酒盛り場、売春宿が集まって来たのです。

そして日本からのあこがれであった、ジェイムス・バトラー・ヒコック通称ワイルド・ビル・ヒコックの墓を遂に訪ねることができました!!

やはりアメリカ西部では未だに西部劇とか西部開拓時代の歴史は、人々の心の奥底に潜んでいて、ワイルド・ビルのような伝説的ヒーローは憧れの対象なのです。デッドウッドの街の北にあるほぼ等身大の像にて。


そしてヒコックが暗殺されたサルーン・ナンバー10の実際の建物。


「ワイルド・ビルが1876年8月2日に撃たれた」という説明の看板です。


実際の暗殺が起こった場所には、人形で当時の様子がレプリカされてます。ヒコックがドアを背にして座り、暗殺者はヒコックに後ろから近づいていったと言いますから、こんな目線だったのかも知れません・・・・・・・



ヒコックが手にしていたカードは後に、いわゆるDead Man's Hand=”死者の手”と呼ばれる。エースと8の黒のツーペアのこと。


カジノが盛んだからレストランも酒場もたくさんあったけど、家に戻らねばならなかったので、アイスクリームだけ・・・・・・・おいしそうなステーキの看板が後ろにある・・・・


もちろん自らへのおみやげのショットグラスも忘れずに。




デッドウッドにはまた訪ねたいと思います。

そのためにはまず私の人工授精の結果が良く、一緒に働いた人々や牧場の人々から来年また仕事に呼ばれることが大切です。

それではいよいよサウスダコタ州での仕事を終え、ワイオミングでこの人工授精ロードを全うします。

そしてモンタナに戻っていざガイドの季節が始まります。

Sunday, June 19, 2011

1日観光-その1

サウスダコタ州での仕事が終わりに近づき、雇い主からご褒美に1日休みをもらいました。
近くにはマウント・ラッシュモアがあるので、できれば絶対に行ってみたいと思っていた予定が叶いました!!いや~~~本当に壮大な彫刻ですね。曇り空も雨もものともしない威厳に満ちた光景でした。

すぐ近くには、同じアイデアで、インディアンの酋長クレイジー・ホースを崇める彫刻がもう何十年も計画されているのです。最近の一貫しない生活とやや暴飲暴食のため(仕事の予定と労力がその日その日違うので)ちょっと丸くなってしまいましたが、モンタナに戻って釣りをはじめればすぐに縮むでしょう。


彫刻の完成青写真のミニチュア。


大きな岩盤にこんなに採寸を計画するなんで、壮大かつ繊細ですね。


ちょうど週末のロデオも開かれていて、終わりまでみてしまいました。私が一番好きなのはサドル・ブロンコ(鞍を施された荒馬乗り)。


ロデオにも他のスポーツ同様、やはりレヴェルの高低があるのですが(カウボーイの技術と動物の荒れ具合)、今日のロデオ、特にサドル・ブロンコはレヴェルが高い方で、見ていて楽しかったです!!


ロデオの締めはブル・ライディング。


そして、もちろんショットグラスの コレクションは忘れませんでした・・・・・・・・


アメリカを代表する記念碑を1日に2つもちょっとのドライブで見に行けたので、本当に充実した観光でした。しかし、帰り道また別の場所に立ち寄ったので、そのポストは後ほど。つづく。

Saturday, June 18, 2011

バッドランド

なんだか最近、ただの旅行記ブログになってしまったようですが、しっかり働いてますよ!!
サウスダコタ州の西半分の牧場を転々としながら人工授精を続けております。
さて、先日そんなロードの合間にまた観光地を巡ることができました。
Badlands=バッドランドと呼ばれる国立公園で、大昔は海底だったそうで、その後は雨や風による侵食で、奇怪な風景が自然に刻まれていったそうです。イメージでは月や火星の表面など、こんな風なのではないでしょうか?







絶滅種の化石もしばしば発見され、観光センターには模型がありました。



山羊が道路際を歩いていました。


さらに帰り道、 お土産屋と商店街が並び立つ、歴史のある街にも立ち寄りました。

ワイアット・アープの像。


そしてまた、私の趣味であるショットグラス集めも無事成功。



さて、いよいよこの人工授精のロードも終焉に差し掛かっています。

今日は一休みで、明日はゆっくり休みをもらえそうです。

サウスダコタ州で観光地と言えば、行き先はもう想像がつきますね??

Tuesday, June 7, 2011

Simmsイベントの写真-2

ガイドオリンピックのキャスティング競争の様子。距離と正確性を求められ、来年はがんばろうと思います!!

同じく、トレーラーのバックの競争。トレーラーのバックは慣れてしまえば楽しくてしょうがない!!来年は絶対にガイドオリンピックに参加するぞ!!


超割引のSUPERSALEは本当に大盛況でした。支払いの行列でこんなに並んだのは、東京時代以来じゃないかな?


ボーズマンのダウンタウンにある映画館。


映画館会場内の様子。


いくつか映像のプログラムありました。


最後の表彰式の様子。

SHOOT OUTとは、4人の映画プロデューサーが、各々ガイドとチームを組み、イベントの期間内(2日半)にモンタナの釣りをいかに表現できるかを競う6分以下の映画を作る企画でした。どの作品も秀逸で、会場は笑いと驚嘆に包まれました。賞金は1000ドルでしたが、製作にそれ以上かかったのではないでしょうか?


そして、くどいですが、改めて私のフライコンテスト優勝と賞品のリールもお忘れなく!!



Simms社は、もうすでに来年4月のイベントの日程を決めているようです。


先日知り合ったアメリカ全土やカナダから訪れたガイドのみんなと再会したいです。

来たるべき今シーズン、ガイドとしてがんばり、他の地域から訪れるガイドのみんなと

経験や釣り談義を交換したいです。


写真を楽しんでいただけたと思います!いえ、確信してます!!

それではまた。