Friday, September 9, 2011

スルークリークの超自然現象

昨夜ポストの最中、写真を誤って削除してしまったり、アップに時間がかかったので、7日水曜日のレポートが遅くなってしまいました・・・・・・さらに明日また出かけるので、今のうちにがんばってタイプしようっと!!
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ガイドとショップでフライを巻く合間に、またイエローストーン公園に出かけた。7日の予定はラマー川を上流に行けるだけ釣り上がること。朝はだいぶ冷え始めた。しかし、午後は未だに汗をかくし、また徐々に水位が下がっているから、やはりウェットウェーディング。9月はまさに夏から秋への移行の時期。釣りもそう。夏のメイフライ・カディス・テレストリアルが徐々に減少していき、秋のハッチやストリーマーにはちょっと早いか、とうところ。逆に言えば、どれも有効になりえるということ。
ラマーに到着して、目的は絶好ポイントと川の様子を観察することだから、それぞれのポイントに2,3キャストしたら、即移動した。それでも、あまりにもいい流れで、通り過ぎてしまうのはもったいない場所でちょっと時間を割いてみることにした。朝一番でバッタを投げたら、大きな頭が潜水艦の如く現れ、 “ガブリ!!”とバッタにライズしてきた!!合わた瞬間思わず「ヤベエ!!」と声が漏れてしまった。6番ロッドと3Xティペットだったけど、また50cmには満たないのは魚影から分かったが、重い、重い!!丸々太った健康なカットスロートだった!!

彼女はこの夏バッタを食べまくったのだろう。


さらに上流に歩いていくと、 おそらく駐車場所からたったの2kmくらいのところにこの標識を発見した。熊の活動が活発になっている注意と、これ以上の山歩きは禁止ということ。仮に無視して進んでも、罰金を取られることはないと思うが、今年は既に3件の犠牲者が出ているので、私も「記録」にならぬよう、退散した。


少しだけがっかりしたが、熊除けスプレーを携帯していたといえ、やはり不安もあったのは事実。また、他にも釣りたい川がたくさんあるし、朝飛ばした場所で、車に戻るまで、そして昼食まで、じっくり釣ればいいのだ。草が生い茂る切り立った岸は、トラウトが宿る絶好の場所。テレストリアルが草から落っこちてくることを想像するのは、釣り人も、トラウトも同じなのである。バッタの下に結んだ甲虫にまたしても大きな影が上がってきた!!長いリーダーかつかなりの距離を投げていたが、合わせを見逃さなかった!! 今度は立派なオスのカットスロートだ!!


甲虫を丸飲み!!!!


はい、よくできました!!


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午後はスルー・クリークに移動した。実は誕生日の一件から常に気になっている。ガイドじゃなくて、ただ釣りに行きたいなら、もうここしかないと言えるほど恋に落ちてしまった。複雑な流れへドライフライをドラッグフリーで流すチャレンジがたまらない。
ちょうど午後1時過ぎには空が曇りだし、秋のベイティス(ブルー・ウイング・オリーヴとも呼ばれ、サイズ20か22)がハッチし始めた(つまりもう公式に夏は終わりなんですね・・・・・・・・・)。信頼できるパターンはやはりスパークル・ダン。


ハッチも流れの読み方も間違ってなかった!!こんな小さいフライでもしっかり合わせた!!ちなみにバッタを取り外して、そのまま結んだからティペットは3X。ティペットの太さじゃなくて、流れの読み方とプレゼンテーションが重要なのである(この話は後ほど)。


黄金の魚体が水の中で暴れているのをみたとき、スルーには存在しないと知っていても、「ブラウンか?」と思ってしまった。それほど鮮やかな黄金の腹だった。


このパターンはとても視認性が良く、曇り空の下でも、水泡の間でも本当に良く見える。もちろんしっかりキャスティングして、自分がどこを狙って、ちゃんと投げているか、が一番大切だが・・・・・・


またしても良型カットスロートで記念撮影!!


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3時過ぎくらいにまた晴れ間が戻り、ベイティスのハッチも終わった。これから秋が深まるにつれ、ハッチもライズももっともっと起こることを考えるとワクワクしてしまう!!
他の場所を見てみようと草原を歩き始めたら、またしてもポツン、ポツンとライズを見かけた。私はクリークの上の高い岸を歩いていたので、流れに影を落とさないよう、迂回してから浅瀬に歩き、川を渡った。「まだベイティスがハッチしてるの?他のメイフライ?」と思っていると、ライズが”ガブリ!!ガブリ!!”と至るところで起こり始めた!!また何か巨大な昆虫がたくさん宙を舞ってから、水面に落下し始めた!!!なんと、羽アリの交尾による大量発生・大飛行に出くわしたのだ!!
メスはこんなに大きい!!

逆にオスはこんなに小さい。




こんな突然のイベントに心もフライも準備できていなかったと認めるしかなかった。メスはサイズ10、オスはミッジくらいのサイズ20,22,24だったが、私が持っていたフライは全てその間の”標準的”なサイズばかり。とにかく全て試したが、見向きもされなかった・・・・・・・・・普通の状況なら信頼できるパターンなのだが・・・・・・・


と同時にスルーのその場所は本当に難しい!!水が澄んでいて、流れもゆっくりだから、トラウトは我々のフライをじっくり観察できるし、少しでもドラッグがかかれば見破られし、ましてこんなに実物が大量発生していたのでは、競争は難しい・・・・・・・角度やプレゼンテーションを変えてみても、まったく相手にされなかった・・・・・・


おそらく45分から1時間くらいだっただろう、その間トラウトのライズの効果音が、始めの興奮から苛立ちに変わり、さらにはライズとハッチの終わりには完膚なきまで叩きのめされた敗北感に変わった・・・・流れとハッチを読み切って釣り上げた立派なカットスロートの思い出はどこかに行ってしまった・・・・・・・ガイドはもちろん釣りをやめようかとも思った。ここまで全く相手にされなくて、人としての尊厳を失った・・・・・・私がどこか違う惑星からキャストしているのではないか、というほどの疎外感・・・・・・・


アウトフィッターやベテラン・ガイドにこの経験を報告し、心理学的メンタル・ケアと釣りのアドバイスをもらった。下を向いてもいられない。実は昨夜新型アリを開発したので、明日リベンジに行くぞ!!またアリの大量発生に出くわすことはなくとも、味を占めたトラウトは絶対にアリを待ち伏せしている。また、秋のメイフライのハッチも観察できる。


はっきり言える。スルー・クリークこそ最難関のスプリング・クリークだ!!こう御期待!!

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